天理図書館
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その5 : 出版物への写真掲載

 天理図書館に豊富な貴重書があることはご存じの通りです。この貴重書の利用方法の一つに、天理図書館所蔵の貴重書写真を、新しく出版される書物へ図版として掲載したいとの要望があります。近年は書物だけではなく、テレビ局からの依頼も増えています。クイズ番組などの解説用に使われるようです。
 こうした活用に協力することは、貴重書を所蔵する館の務めでもあります。お宝は秘蔵、私蔵してはいけません。まして、死蔵になってはとても勿体ないことです。多くの人が活用できるようにするのが所蔵館の責務、いわゆる社会貢献です。
 写真掲載される天理図書館貴重書の中で、最も人気のある書物は『奥の細道行脚図』。松尾芭蕉が門人曽良と奥州へ旅立つ時の姿を描いたものです。もう一つ、現存世界で二番目に古いとされる『フォペル地球儀』もよく使われます。

 写真掲載に要望される書物の多くは、いわゆる貴重書に指定されたものです。しかし、天理教文献も時おり、書物への写真掲載の対象になります。そのほとんどは道友社をはじめ、婦人会、青年会など、教内出版物への掲載です。数は多くありませんが、一般教会、教区からの依頼もあります。最近では次のような資料が掲載依頼を受けました。

  ・ 『大聖天理御教祖』(映画脚本)
  ・大正期『みちのとも』の口絵写真
  ・『天理時報』記事
  ・『錦旗を迎えて』

 ある教区からの依頼では、何十年も以前に天理時報に載った記事を写真入りで掲載したいとの話を受けました。教区の担当者が言われるに、「○年頃だと思うが・・・」とのこと。記憶はほぼ正確でした。すぐに探せましたので、連絡し該当箇所の写真をお送りしました。できあがった書物を見ると写真入りの記事はやはり訴える力があります。

依頼先はプライバシーのため書けませんが、いずれも教内の出版物やビデオ製作のために活用されたものです。
 天理教文献が掲載に使われるのは教内出版物がそのほとんどですが、ごく稀に教外の出版社から依頼が来ることもあります。最近の例を1つだけ紹介しましょう。
 宗教建築を主題とした書物が企画され、ここに教会本部神殿やおやさとやかたの文献資料を写真掲載したいとの依頼です。収録雑誌などの書物は天理図書館にありますが、それらの発行元が許可するかどうかが問題です。さらにその大元である教会本部にも相談する必要があると考え、責任ある部署に事情を説明、判断を仰ぎ、許可を頂きました。
 こんなことも天理図書館天理教文献室の仕事の一つです。

 

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