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展覧会

開館記念展  

近世の文化と活字本-きりしたん版・伏見版・嵯峨本…-展

開館記念展
開館73周年記念展
  • 会期:2003年10月19日〜11月9日
  • 時間:午前9時〜午後3時30分
  • 会場:天理図書館2階展示室
  • 講演会 平成15年10月25日(土) 午後2時より 金子和正 氏 (天理図書館嘱託) 「活字本の魅力」
天理ギャラリー展
第122回展
  • 会期:2004年5月16日〜6月13日
  • 時間:午前10時~午後6時 (土・日は~午後4時)
  • 会場:天理ギャラリー(東京天理教館9F)
  • 担当:図書館
  • 講演会 平成16年5月29日(土) 午後2時より 中野三敏 氏 (福岡大学教授) 「近世木活字本の魅力」

 開館73周年を記念して、安土桃山時代より江戸末期に至る活字本の展覧会を試みることにした。
 わが国の印刷・出版の歴史を眺めると、奈良時代より安土桃山時代まで、即ち16世紀末までは一枚の板に文字や絵を凸状に彫った版木によって印刷した木版本であった。活字による出版が始まったのは安土桃山時代に西欧と朝鮮より相前後して活字印刷術が伝えられてからである。この活字印刷は、それまでの写本や木版本から活字による印刷本の時代へと流れを大きく変えた。寺院中心であった出版事業が天皇家、将軍家、大名、美術工芸家さらに民間にまで広がることになり、わが国の古典、漢籍、医書、仏書、趣味の本までもが続々と活字印刷されることになった。後、読書人口の増大により書物の需要の高まり、正保・慶安頃(1644-52)を境として活字印刷は衰え、再び木版本が主流となる。しかし、以後も活字本出版は僅かながらではあるが、途切れることなく主として私家版的な書物として続けられる。印刷文化史の上では、天正から慶安にいたる約半世紀間の活字本を古活字本と呼び、以後のものを近世木活字本と呼んで、区別して考えている。
 当館では、古活字版についてはすでに東京天理ギャラリーにおいて「日本の古活字版」展を催しているが、この度は近世木活字版をも含めての展示とした。意図するところは日本の活字本の歴史を概観するところにある。近世の出版文化を活字本の世界からご覧いただきたい。

以下 出品書目
◎ 重要文化財

【古活字版】

1 ぎやどぺかどる  きりしたん版/慶長4年(1599)刊

2 落 葉 集  きりしたん版/慶長3年(1598)刊

◎3 こんてむつすむん地  きりしたん版/慶長15年(1610)刊

 4 勧 学 文   慶長勅版/慶長2年(1597)刊

 5 日本書紀   慶長勅版/慶長4年(1599)刊

 6 古文考経  慶長勅版/慶長4年(1599)刊

 7 長恨歌・琵琶行  慶長勅版/慶長8年(1603)刊

 8 皇朝類苑  元和勅版/元和7年(1621)刊

 9 法華玄義序  本国寺版/文禄4年(1595)刊

 10(重撰)和漢皇統編年合運図  要法寺版/慶長8年(1603)刊

 11 教誡新学比丘行護律儀  宝珠院版/慶長9年(1604)刊

 12 大方広円覚略疏注経  叡山版/寛永3年(1626

 13 玉 印 鈔  高野版/寛永3年(1626)刊

 14 選択伝弘决疑鈔  浄土教版/寛永6年(1629

 15 標題徐状元補注蒙求  甫庵/文禄5年(1596)刊

 16 證類本草序例  如庵宗乾/文禄5年(1596)刊

 17 黄帝内経素問註證発微  梅寿/慶長13年(1608)刊

 18 古文真宝後集  本屋新七/慶長14年(1609)刊

 19 倭名類聚鈔  那波道円/元和3年(1617)刊

 20 白氏文集  那波道円/元和4年(1618)刊

 21 晦庵先生語録類要  田原仁左衛門/正保3年(1646)刊

 22 孔子家語  伏見版/慶長4年(1599)刊

 23     伏見版/慶長9年(1604)刊

 24 尉 繚 子  伏見版/[慶長11年(1606)]刊

 25 唐太宗李衛公問対  伏見版/慶長11年(1606)刊

 26 大蔵一覧集  駿河版/慶長20年(1615)刊

 27 群書治要  駿河版/元和2年(1616)刊

 28 帝鑑図説  秀頼版/慶長11年(1606)刊

 29     直江版/慶長12年(1607)刊

 30 伊勢物語  嵯峨本/慶長13年(1608)刊

 31 徒 然 草  嵯峨本/慶長中期刊

 32 方 丈 記  嵯峨本/慶長中期刊

 33 撰 集 抄  嵯峨本/慶長期刊

 34      嵯峨本/慶長期刊

 35 曽我物語  元和・寛永期刊

 36 寛永行幸記  寛永期刊

 37 源平盛衰記  寛永期刊

 38 七人ひくに  元和・寛永期刊

 39 伊曽保物語  寛永16年(1639)刊

 40 うらみのすけ  寛永期刊

 41     慶長12年(1607)刊

 42 象戯馬法  寛永期刊





【近世木活字版】

 43     承応2年(1653)刊

 44 論語集解攷異  [寛政3年(1791)]刊

附:武英殿聚珍版程式 

 45 韓非子翼毳  [享和元年(1801)]刊

 46 逸 周 書  天保2年(1831)刊

 47 彦根藩木活字  江戸末期刻

    彦根藩木活字植字台  慶応3年(1867)刊

       附:木活字収納箱

 48 航海金針  [安政4年(1857)]刊

 49 太平御覧  文久2年(1862)刊

 50 落窪物語  寛政6年(1794)刊

 51 明律国字解  出版年不明

 52 西洋軍用馬術叢説  安政3年(1856)刊

 53 慕氏兵論  文久3年(1863)刊

 54 (精校)海国兵談  嘉永4年(1851)序刊 

 55 幕 罪 略  文久頃刊

 56     出版年不明

 57 淇園文集  文化3年(1863)刊

 58 三魏文鈔  安政3年(1856)刊

 59 南蛮寺興廃記  慶応4年(1868)刊

 60 笑 耶 論  出版年不明

 61 破堤宇子  出版年不明

 62 蘭語訳撰  文化7年(1810)刊


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