天理図書館
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展覧会

開館記念展  

和歌の時代-古今集そして新古今集-展

開館記念展
開館72周年記念展
  • 会期:2002年10月19日〜11月7日
  • 時間:午前9時〜午後3時30分
  • 会場:天理図書館2階展示室
  • 講演会 平成14年11月2日(土) 午後2時より 片桐洋一 氏 (大阪女子大学名誉教授) 「藤原定家の三代集」
天理ギャラリー展
第119回展
  • 会期:2003年5月11日〜6月8日
  • 時間:午前10時~午後6時 (土・日は~午後4時)
  • 会場:天理ギャラリー(東京天理教館9F)
  • 担当:図書館
  • 講演会 平成15年5月31日(土) 午後2時より 片桐洋一 氏 (大阪女子大学名誉教授) 「三代集と藤原定家」

 今よりおよそ1100年前、延喜五年(905)、我が国最初の勅撰集『古今和歌集』が編纂された。その序文には「やまとうたは人のこころをたねとして、よろづのことの葉とぞなれりける…」と、当時文学の主流であった「からうた(漢詩)」に対し「やまとうた(和歌)」の確立を高らかに宣言する。以来、長く続く勅撰集の内でも、元久二年(1205)『新古今和歌集』までの八代の勅撰集は特に「八代集」と称され、和歌そして日本語による文学表現の規範となった。
 枕詞・掛詞・縁語、また体言止め・本歌取りなどの修辞技巧の発達、この古今から新古今までの300年間こそは、まさに陰影に富んだ、複雑微妙な「やまとことば」の世界が構築され、美しい日本語が醸成された時代であった。
 また、和歌資料は室町末期に到るまで、写本によって伝えられた。写本というものは、その書写の形式・装訂等全てに、写し手の思惟を直接に反映する。流麗な仮名文字、瀟洒な装訂は一つ一つが異なり、しかし又その中に自ら、勅撰集としての、あるいは私家集としての形というものが現れてくる。
 来る2005年は「古今集」から1100年、「新古今集」から800年の年に当たる。それに先だつ本年、本館では、所蔵の中からこの間の勅撰集を中心に、私家集などの関連資料を加えての名品展を企画した。日本語と文学、そして写本の美しさを楽しんで頂ければ幸いである。

以下 出品書目
◎重要文化財 
○重要美術品

【序 万葉集 -奈良時代-】

 1.万葉集巻第四断簡 桂本切 平安中期写 一幅
 2.万葉集巻第十断簡 仁和寺切 平安後期写 一幅
 3.万葉集巻第十二断簡 尼崎本切 平安末期写 一幅
 4.万葉集巻第二十断簡 春日懐紙切 中臣祐定筆 寛元二年写 一幅
 5.万葉集巻第三断簡 伝慈鎮筆 室町初期写 一幅
 6.歌経標式 藤原浜成撰 江戸中期写 一冊

【第一部 古今和歌集 -平安時代-】

 7.新撰万葉集 江戸中期写 一冊 
  付:天神縁起絵巻(奈良絵本)室町後期写

古今和歌集
 8.古今和歌集両序 伝藤原俊成筆 平安末期写 一冊
○9.古今和歌集上巻 伝寂蓮筆  鎌倉初期写 一冊
○10.古今和歌集 片仮名本 鎌倉初期写 一冊
  11.古今和歌集 葉室光俊筆 宝治二年写 一冊
○12.古今和歌集 西住・聖音筆 文永二年写 二冊
○13.古今和歌集 伝世尊寺行尹筆  正中三年写 二冊
 14.古今和歌集 嘉禄本 鎌倉後期写 二冊
 ○付:伊勢物語 伝藤原為家筆 鎌倉中期写
 15.古今和歌集 三条西実隆筆 永正十二年写 一冊

後撰集から千載集まで
 16.後撰和歌集巻第八 伝慈鎮筆 鎌倉中期写 一軸
 17.後撰和歌集 伝正徹筆 室町中期写 二冊
 18.拾遺和歌集 鎌倉末期写 二冊
 19.拾遺和歌集 室町中期写 一冊
 20.後拾遺和歌集 江戸中期写 二冊
  付:源氏物語 伝二条為明筆 鎌倉末期写
  付:源氏物語(奈良絵本)江戸初期写
 21.金葉和歌集 伝二条為重筆 南北朝期写 一冊
◎22.詞花和歌集 伝二条為氏筆 鎌倉中期写 一冊
 23.千載和歌集 伝世尊寺行忠筆 南北朝期写 二冊
 24.千載和歌集 豊原統秋筆 室町末期写 二冊

平安の歌人達
◎25.貫之集 伝二条為氏筆 文永十二年写 一冊
 26.貫之集巻下断簡 石山切 藤原定信筆 平安末期写 一幅
 27.貫之集 江戸初期写 二冊
 28.伊勢集 藤原定家等筆 鎌倉初期写 一冊
  附:三十六歌仙(嵯峨本)江戸初期刊
 29.実方集 藤原定家筆 鎌倉初期写 一冊
 30.曽祢好忠集 伝二条為氏筆 鎌倉中期写 一冊
 31.為信集 伝八条坊門局筆 鎌倉初期写 一軸
 32.一宮紀伊集 藤原定家筆 鎌倉初期写 一冊
◎33.永縁奈良房歌合 藤原俊頼判 大治元年頃写 一軸
 34.奥義抄下巻余 藤原清輔著 伝藤原定家筆  鎌倉期写 一冊
 35.和歌初学抄 藤原清輔著 伝藤原為家筆 鎌倉中期写 一冊
 36.後葉和歌集 寂超撰 伝鴨長明筆 鎌倉初期写 一冊
 37.五代集歌枕下 藤原範兼著 南北朝期写 一冊
 38.異本長秋詠藻 藤原俊成詠 冷泉為秀筆 鎌倉末期写 一冊
 39.保延のころをひ 藤原俊成撰 室町末期写 一冊
 40.古今問答 藤原俊成答 室町中期写 二軸
 41.山家集 西行詠 伝後花園院筆  室町初期写 一冊
◎42.聞書集 西行詠 鎌倉初期写 一冊 
   付:西行物語 江戸中期刊 



【第二部 新古今和歌集 -鎌倉時代初期-】

新古今和歌集
◎43.新古今和歌集 烏丸本 南北朝初期写 二冊
◎44.新古今和歌集 正平十二年写 二冊
 45.新古今和歌集 伝宗運上人・二条為親筆  南北朝期写 二冊
 46.新古今和歌集 甘露寺親長筆 文明四・五年写 一冊
 47.新古今和歌集竟宴懐紙模本  室町中期写 一軸

新古今の歌人達
◎48.三百六十番歌合 世尊寺伊経筆  建永元年写 六冊
 49.三体和歌 室町末期写 一冊
 50.新三十六人歌合 尭然親王等筆  江戸初期写 一軸

定 家
 51.拾遺愚草 室町中期写 四冊
 52.拾遺愚草員外 伝津守国冬筆  南北朝期写 一冊
○53.僻案抄 伝藤原為家筆 鎌倉中期写 一冊
 54.定家小本 藤原定家自筆 鎌倉初期 一冊
 55.古今名所 藤原定家自筆 鎌倉初期 一冊
 56.藤原定家消息 藤原定家自筆 正治二年 一幅
 57.和歌書様・和歌会次第 庭田重経筆  室町中期写 一軸
   付:百人一首かるた 江戸中期写
 58.秋篠月清集 藤原良経撰 藤原定家等筆 安貞二年写 二冊
 59.無名抄 鴨長明著 尊興・尊任筆 応安四年写 一冊
 60.八代集(「二十一代集」より)松平定信筆 文化二年写 


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