「参宮人帳・御祓賦帳(橋村肥前大夫家伝来)」 重要文化財に
- 2025年03月21日(金)
令和7年3月21日(金)の文化庁の文化審議会において、当館が所蔵する「参宮人帳・御祓賦帳(橋村肥前大夫家伝来)」を重要文化財に指定することが答申されました。

参宮人帳・御祓賦帳(橋村肥前大夫家伝来)33点
時代:室町~江戸時代
橋村肥前大夫家は、伊勢神宮の外宮御師として中世後期から近代初頭にかけて活動した家です。
御師は、伊勢神宮とその施主である旦那の間を仲介し、参宮に際して旦那に宿泊場所を提供したり、各地を廻って御祓大麻を配布したりしました。
今回指定される資料群は32冊と1通からなりますが、主に16~17世紀に、肥前・筑後(佐賀県・長崎県・福岡県南部)地方での活動に関するもので、参詣者の名簿や寄進された物品、御祓の配布先などが詳細に記録されています。
16-17世紀の伊勢信仰の普及や御師の活動、さらには御師を受け入れた地域社会の様相が分かる資料として、宗教史・交通史を研究する上で貴重な資料と言えるものです。