作家自らの手書きによる原稿は、その作家や作品研究の上に、第一級の資料として重要であることは言うまでもない。
天理図書館は、近代文学においても名家の原稿収集にいささか務めてきた。昭和43年には天理ギャラリー第22回展「近代文豪の原稿」を、平成4年には大阪で「近代作家の原稿」展を開き、いずれも館蔵自筆原稿により明治・大正期を主に文学史的にながめてみた。
 今回は、近代文学の巨匠夏目漱石を中心にすえ、芥川龍之介など門下生たちを縦糸に、学友正岡子規や鴎外・一葉など周辺の作家を横糸にして、立体的に漱石像をながめてみようとするものである。明治の文豪漱石の精神は、現在も生き続け、次の時代に受け継がれていくに違いない。
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会 期 : 平成9年10月19日(金) ~ 11月18日(水)

時 間 : 午前9時 ~ 午後3時30分
会 場 : 天理図書館 2階展示室

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会 期 : 平成10年5月17日(日) ~ 6月13日(土)
時 間 : 午前10時 ~ 午後6時 (土・日は~午後4時)
会 場 : 天理ギャラリー(東京天理教館9F)

講演会 平成10年5月30日(土) 午後2時より
        玉井敬之 (
武庫川女子大学教授) 
            「漱石の講演-『私の個人主義』をめぐって-

出 品 書 目


【夏目漱石】

1 三四郎
  明治41年9-12月『朝日新聞』 4冊 

2 永日小品
  明治42年1-3月『朝日新聞』 1幅

3 東洋美術図譜
  明治43年1月『東京朝日新聞』 1帖

4 不折俳画の序
  明治43年3月『不折俳画』 2帖

5 文芸とヒロイック
  明治43年7月『東京朝日新聞』 1帖

6 太平洋画会
  明治44年5月『東京朝日新聞』 1軸

7 明治百俳家短冊帖 天之巻序
  大正元年10月『明治百俳家短冊帖』 1幅

8 私の個人主義
  大正4年3月『輔仁会雑誌』など 3帖

9 硝子戸の中
  大正4年1-2月『朝日新聞』 8冊

10 道草書反古
   大正4年6-9月『朝日新聞』 1冊

11 正岡子規宛書簡
   明治24年11月7日付 1軸

12「猫」広告はがき
   明治38年11月4日付 1枚

13 姉崎嘲風宛書簡
   明治39年2月15日付 1軸

14 坂元雪鳥宛書簡
   明治40年4月12日付 1軸

15 渋川玄耳宛書簡
   明治40年7月17日付 1軸

16 内田魯庵宛書簡
   明治41年11月6日付 3枚

17 橋口貢宛書簡
   大正3年10月17日付 1軸

18 鈴木穆宛書簡
   大正4年11月22日付 1軸


【周辺の作家】   
19 学習帳 正岡子規  
   明治17-25年 27冊

20 月の都 正岡子規
   明治27年2-3月『小日本』 2冊

21 碧梧桐・虚子宛書簡 正岡子規
   明治25年3月1日付 1軸

22 子規庵句稿 正岡子規等
   明治29-35年 18冊

23「ゆたんぽに」画賛 正岡子規等
   [明治32年暮] 1額

24 東京劇壇の現況と外国劇界の趨勢 坪内逍遥
   大正11年4月『早稲田文学』 1冊

25 断腸録  山田美妙
   明治33年1月青木嵩山堂刊 1冊

26 平 凡 第11回 二葉亭四迷
   明治40年11月『東京朝日新聞』 1帖

27 不言不語 尾崎紅葉
   明治28年1-3月『読売新聞』 2軸

28 金色夜叉腹案覚書 尾崎紅葉
   [明治35年] 1幅

29 二日もの語 幸田露伴
   明治31年2月-34年1月『文芸倶楽部』 2軸

30 六十日記 幸田露伴
   明治32年4-5月『新小説』 1軸

31 フアウスト訳稿 森 鴎外
   大正2年1-3月冨山房刊 6冊

32 渋江抽斎 森 鴎外
   [大正5-11年] 1冊

33 樋口邦子宛書簡 樋口一葉
   [明治23年夏] 1額

34 たけくらべ 第11~14章 樋口一葉
   明治28年11-12月『文学界』 1帖

35 南地心中 泉 鏡花
   明治45年1月『新小説』 1冊

36 新 生 島崎藤村        
   大正7-8年『東京朝日新開』 12冊

37 沢田信太郎宛書簡 石川啄木
   明治40年12月26日付 10枚

38 耳無草 第7-8回 永井荷風
   大正12年9月-13年1月『女性』 2冊

39 迷 路 有島武郎
   大正6年11月『中央公論』 1冊

40 楽園の子等 武者小路実篤
   昭和15年12月甲鳥書林刊 1冊

41新町随筆 志賀直哉
   昭和21年3月『展望』 1帖

42 邪宗門 北原白秋
   明治42年3月東京易風社刊 1冊

43 詠源氏物語和歌 与謝野晶子  
   大正8年夏 1帖

44 森先生と私 与謝野寛
   昭和8年12月『鴎外遺珠と思ひ出』 7枚

45 水 籠 伊藤左千夫
   明治40年11月『ホトトギス』 1冊

46 教 師 長塚 節
   明治42年10月『ホトトギス』 1冊

47 新女性鑑 菊池 寛
   昭和3年5-9月『報知新聞』 3冊


【漱石の門人】


48 澄江堂十首 芥川龍之介
   [昭和初期] 1軸

49 杜子春 芥川籠之介
   大正9年7月『赤い鳥』 1冊

50 江口[カン]・佐藤春夫宛書簡 芥川龍之介
   大正6年6月16日付 1軸

51 輪 廻 第14,23回 森田草平
   大正14年2,10月『女性』 2冊

52 女 鈴木三重吉
   明治44年4月『ホトトギス』 1冊

53 象 寺田寅彦
   大正13年2月『女性改造』 1冊

54 紅い蓮と白い蓮 久米正雄
   昭和24年10月-25年3月『新文庫』 2冊

55 東洋城百短冊 松根東洋城
   [大正13年] 1帖